お薬の種類と役割
お薬にはその役割によってさまざまな種類や形があります。さらにお薬には、医師の診断で処方してもらう医療用医薬品とドラッグストア・薬店などで自由に選べる市販薬があります。
医師の診断で処方されるお薬
医師から処方されるお薬は「医療用医薬品」といわれています。
医療用医薬品は医師の診断に基づいて、患者の症状や体質、年齢に合わせて、お薬の種類や量が決められます。
例えば、かぜでもせきがひどい人には、せきやのどの炎症を重点的に抑えるお薬が処方されることになります。
また、高血圧症や高脂血症、糖尿病のお薬から、抗がん剤といった効き目も副作用も強い専門的なお薬であることが特徴です。

薬局・薬店で販売されるお薬
ドラッグストア・薬店などで販売される市販薬(一般用医薬品)は、自分の症状を自分で判断して選ぶことができます。市販薬は多くの人の症状をカバーできるように一つのお薬のなかにいろいろな成分がはいっていることが多くみられます。例えば、総合感冒薬などがその例で、熱、発熱、せき、鼻水、鼻つまりなどのそれぞれの症状に効く成分が含まれています。一般の人が自由に購入できますが、購入する際は、薬剤師と相談することをおすすめします。また、飲み続けても、病気が改善しない場合は、医師に診てもらうことも検討したほうがいいでしょう。
処方せんの役割

一般的な処方せん
病院や医院で患者に交付される「院外処方せん」。
これは単なるお薬の名前が並べて書かれた紙ではありません。
そこには医師の診断結果をもとにしたお薬の投与量や投与方法など治療の意図が記載されていて、患者にとって大切な一枚です。
処方せんは院内の薬局でもらうお薬でも、患者に手渡されないだけで発行されています。
また院外処方せんは指定の薬局があるわけではないので、お近くの薬局で購入することも可能です。
ちなみに処方せんに使用期限があるのをご存知ですか?
基本的には交付の日を含めて4日間というのが法律で定めた期限です。
さまざまなお薬の剤形
お薬の形は「剤形」と呼び、経口剤(錠剤、カプセル剤、顆粒剤、ドライシロップ剤、シロップ剤 等)、注射剤、外用剤(坐薬、軟膏、点鼻・点眼薬 等)さまざまな種類があります。同じ成分のお薬でも、剤形によって効き方に大きな違いがあります。病気や症状にあわせて、効果が最も発揮できるよう、さまざまな剤形がつくられているのです。